書評『パーフェクト Ruby on Rails【増補改訂版】』

はじめに

6年前(もう6年前!)に書評を書いた『パーフェクト Ruby on Rails』が最新のRubyRailsに対応した【増補改訂版】として販売されたので買って一通り読んでみました。

gihyo.jp

帯に書かれているように「Railsプログラマ必読」な一冊となっていました。

本書のポイント

本書のポイントは以下の2点と思います。

  • 最新のRailsに関する詳細な記述がまとまっている
  • 本文やColumnに現場でRailsアプリを開発・維持・メンテナンスしてきた人の知見が詰まっている

RailsでWebアプリを書く人にとって手元においておきたい一冊と思います。Railsはすでに登場から16年経っている息の長いWebフレームワークであり、その分世の中には参考情報にあふれています。ただ、それらの情報は「昔のRailsでは有効であったが今は若干異なっている」ということも少なくありません。 本書では、各種Railsのサブコマンドをはじめとして、秘密情報の管理方法(Part 1 3-4)やContent Security Policy(Part 1 3-5)、Active Job/Storage・Action Mailer/Mailbox/Text/Cableの活用方法(Part2 5章)などを非常に丁寧に記しています。

また、現場でRailsアプリを開発・維持・メンテナンスをしてきた人たちの知見が詰まっています。一番目を引きやすいのは「10章 コンテナを利用したRailsアプリケーションの運用」かと思います。ただ他にも

  • 「gemのバージョンアップ戦略(Part3 6-2 COLUMN)」
  • 「コントローラの粒度と名前付け(Part3 6-7 COLUMN)」
  • 「7章 Railsアプリケーションのテスト」
  • 「11章 複雑なドメインを表現する」
  • 「12章 複雑なユースケースを実現する」

は繰り返し読みたい部分と感じました。

著者さんのブログ

本書の発売に関して、著者さんが色々とコメントを記されていますので、こちらも見ると良いかなと思います(見つけられた分だけ。やさいちさん(@_yasaichi)のものは見つけられませんでした...)。